子供が成長できる【小学生の自由研究】親はどこまで介入する?

もうすぐ夏休み。子供はウキウキ!でも、遊んでばかりはいられません。親としてちょっと(…すごく!?)気になるのが【自由研究】ではないでしょうか。

テーマは何をしよう、どれくらい時間がかかる?上手くできるかな…

子供以上に悩んでしまう親は少なくないはずです。

今回はそんな悩みのタネでもある自由研究について、始める前に少し考えてみてほしいことをまとめてみました。

Milly
私もそんな親の1人…失敗も成功も経験してきました。体験から学んだ“子供の自由研究との付き合い方”。ぜひ最後までご覧ください!
目次

自由研究の目的ってなぁに?

そもそも、どうして『自由研究』という課題が課されるのでしょうか。実は、そこには深いねらいがあるのです。

疑問を解決する能力を育てる

学校では調べることのテーマを与えられます。そして、クラスやグループで1つの課題に取り組みます。周りのお友達の意見と折り合いを付けながら解決していくのが一般的。

ところが夏休みの自由研究は、テーマを自分で決めることができます。さらに、グループではなく「自分1人」で進めるのが基本です。

答えを出すためには、自分の力で調べ考え行動することが必要。

まさに“経験”と“努力”が子供を大きく成長させます。

子供は、自分で疑問を持ったこと、知りたいと感じたことには無我夢中になります。与えられた課題ではありません。自分で選ぶ課題。だからこそ、無我夢中になれるのです。

達成感で自己肯定感を高める

一生懸命調べ、考え、行動して結果を得ることができたとき、子供は「わかった!できた!」という大きな達成感を得ることができます。自分で持った疑問を自分で解決する、学校ではなかなかできない学習です。

自分の力を自分で認めることができる、それこそが自己肯定感を高めることにつながるのです。

親子のコミュニケーションタイム

我が家の娘たちが通った小学校では、「自由研究を通して親子のコミュニケーション時間を作ってください!」とのお話があったことを覚えています。

「日頃は忙しくてなかなか子供たちと触れ合う時間がない親も、自由研究の時間だけは子供と一緒に取り組んでください。」と。

「忙しくても面倒でも、自由研究の時間だけは…そして、その時間は子供にとって深い思い出となり心に刻まれるはずです」と。

Milly
確かに、それも一理あるなぁ…

夏休みは子供にとって楽しみなイベント。でも、親にとっては時間がとられる苦痛とも言える期間…食事の支度やおやつの準備。そもそも常に子供が家にいることで毎日賑やかすぎる!と疲労感が…なんて、ついマイナス思考になってしまう人は少なくないはずです。

だからこそ、“自由研究”をひとつのコミュニケーションツールとして使う。これは親子にとって、使う手はない魅力的な課題だと言えるのかもしれません。「旅行に行こう」「外食をしよう」「遊園地に行こう」の代わりに、「パパと一緒に○○を作ってみよう」「ママと一緒に○○について調べてみよう」と提案してみてはいかがでしょう。

テーマの決め方

さて、問題は自由研究のテーマです。決め方は?良いテーマって何?それは子供自身が決めてくれます

テーマは子供の欲求に従う

親がいくつかできそうなことを掲げ、この中から選びなさい!というご家庭はないでしょうか。

Milly
我が家では、お恥ずかしながら長女のときに、私がそんな提案をしていました…それはタブー。

テーマは親が決めるのではなく、子供が「知りたい!」「作りたい!」と思うことが大切です。

自分で決める。だからこそ、探求しようと頑張ります。完成するまで頑張ろうとするのです。

迷っていたらヒントを出す

「何をしたら良いかわからない…」という子供もいるでしょう。なかなかテーマが決まらないと、親も焦ってしまうものです。でも、実はテーマのヒントは日常のあちらこちらにゴロゴロと転がっているものです。

例えば…

子供が「美味しいトンカツが食べたい!」と言ったら…

提案 自由研究につなげる
トンカツやさんについて調べてみよう

 

市内のトンカツやさんについて、メニューや価格を調べる。値段、味、雰囲気などの評価をまとめる。実際に行って食べた感想を書く。
一緒にトンカツを作ってみよう 材料を選び、買い物。店による値段や品揃えの違いを調べる。作る工程、作った感想、食べた感想、食べてくれた人の感想をまとめる。

子供が「夏休みは休まずラジオ体操に行く!」と言ったら…

提案 自由研究につなげる
ラジオ体操の歴史って知ってる?いつ始まったのか、ラジオ体操の効果は?等、調べてみない? ラジオ体操がいつ始まったのか、時期や理由、歴代のピアノ奏者について調べる。ラジオ体操が健康に良い理由や、朝早くに体を動かすメリットなども。
みんなもラジオ体操に来るのかな。毎日何人が参加するのか、数えてまとめるのも面白そうだね。 毎日の参加人数を数えて表にまとめる。参加者が少ないときは、曇っているから、お盆前後で帰省者が多いから等の理由を検証。

子供が毎日ゲームばかりやっていたら…

提案 自由研究につなげる
世界中にはどれだけたくさんのゲームがあるか知ってる? ゲームの種類、時代による人気ゲームのタイプ、ゲーム誕生の歴史などを調べる。
自分でゲームを作ってみたら? 楽しい!と思えるボードゲームやカードゲームを、工夫を凝らして手作りする。
ゲームって、本当に良くないのかな。ゲームにも良いことがあるかもしれないから、調べてみたら? ゲームが脳や視力、体力に与える影響を調べる。ゲームが役立つ仕事、ゲームを仕事にしている人の経験談などを調べてまとめる。

このように、どんなことでも自由研究のテーマになるのです。

日常の中で発せられる子供のひとことや、子供の行動に目を向ければ、そのすべてが自由研究につながる!と言っても過言ではありません。そう思えば、ゲームばかりして!なんて叱るばかりではなく、子供のゲーム好きを成長に結びつけることもできるかもしれません。

子供が気づかない子供の興味関心を引き出すヒント、与えてみてください。

結果よりもプロセスが大事

子供がいざ自由研究を始めたら、親はついつい結果に期待を持ってしまいがち。でも、大事なのは結果よりもプロセスです。

出来栄え<努力・工夫

手芸や木工など、工作を自由研究にするご家庭は多いですよね。今は安価で便利なキットもたくさんあり、好みに合わせて選べます。簡単に作れるものから、大人でも難しいものまで種類は様々。

大事なのは、「上手に作る」「見栄えよく仕上げる」ことではありません。

子供が作りながらどう感じるかどう感じながら仕上げるか。結果よりもプロセスです。

  • 細かい作業が難しい場合は、工程を飛ばすか、自分なりに工夫してできる方法に変更するか。
  • 材料が足りないからと買いに行くか、諦めるか、別のもので代用するか。

トラを作ったのに猫に見える…それでも子供がトラだと言えばトラなのです。親が手を加えてリアルなトラにすることは、子供の努力に水を差すことになります。仕上がりが歪んでいても、子供自身が「自分で作れた!」と満足できれば良いのです。

娘の工作物(成功例)

我が家の次女は3年生の冬休みに、ひたすら毛糸でポンポンを作りました。自分の中で仕上がりをイメージしていたようで、大小様々なポンポンを作りました。手助けしたのは毛糸の結び方。そして「たくさん作ったけど、これどうしよう」というので、一緒にバランスを間げながらモビールに仕上げました。

何をイメージしてポンポンをたくさん作ろうと思いついたのかは未だに疑問ですが(^-^;本人はとても満足して学校に持って行き、しばらくの間、自分の部屋に飾っては「自分で作ったんだよ!」と得意げに言っていたことを覚えています。

Milly
“得意げに”言っていたときの娘の表情に、大きな成長を感じたものです。

娘の工作物(失敗例)

4年生の冬休みに手掛けたのは布絵本。その頃、趣味でたくさんの布絵本を作っていた私の姿を見て、娘が決めた「布絵本作り」というテーマ。これにはついつい口を出しすぎました。これを付けたらいいよ!文字はママが切ってあげるね。相当手を出しすぎましたね。

後々になりその布絵本を見せると、娘はいつも言います。「これはママが作ったんだよね」と。せっかく意欲を持って取り組んだ自由研究でしたが、私が出しゃばったおかげで何の自信にもなっていません。

Milly
私が子供以上に張り切りすぎてしまったこと、反省してもしきれません…

まとめ方<努力・完成

中学年や高学年になると、ノートや模造紙に調べたことをまとめる自由研究に取り組むのもいいですね。しかし、まとめるという作業は子供にとってとても難しい作業です。

ページ数が少ない、文章の意味がわからない、写真や図を入れた方がわかりやすい等、ついつい口を出したくなるものです。

でも、まずは完成させる!という努力が大事。途中で諦めそうになったときに、やる気を損ねないよう褒めて励ましてあげましょう。諦めずに完成せることができ、子供が自分自身の努力に満足できれば良いのです。

親はどこまで介入すべき?

親が手を貸しながら一緒に自由研究に取り組む家庭は少なくありません。でも、子供以上に張り切ってしまうのは良くありません。子供のやる気を損なわず、努力を無駄にせず、子供が大きく成長する自由研究にするために、どこまで介入すべきなのでしょう。

テーマ決め

テーマは何にするか、決めるのは子供自身。そして大切なのは、子供が好奇心を持っているテーマであること。従い、テーマそのものを提案して子供に選ばせることは避けた方が無難。

子供が迷っていれば、子供が自分で決められるようなヒントを与える程度に留めましょう。

学校で発表するときに「ママがこれにしなさいと言ったから」なんて言うのは嬉しいものではありません。自分で決めたテーマでなければ、動機はない…何となく…と、あやふやな発表になってしまうのも辛いものです。

道具・素材の準備

必要な道具や素材など、経費がかかることへは大いに介入してください。子供の成長のために必要な出費です。どうせ難しくて無駄になるだろうから勿体ない…と考えてしまうことこそ勿体ない!いわば、子供の成長への投資です。作るだけ作って完成後は無駄になる可能性があります。でも、完成させることが目的なのです。

だからと言って「調べものに使うからタブレット買って欲しい」等の高額出費は必要ありません。今は学校から支給されるタブレットを活用する子供が多いと思いますし、ない場合でも親のパソコンやスマホを使って調べ学習ができる時代です。親の大切なものを貸すのはちょっと…と思う場合は、図書館に行って貸出用パソコンを使う方法もあります。期間を決めて学校のパソコン教室を利用できる学校もあります。端末があれば簡単に調べられる自由研究であっても、子供の場合、端末を使う方法にも工夫が必要…これも自由研究の醍醐味です。

遠出・外出

テーマによっては、調べるために遠出したり外出が必要になるケースもあるでしょう。子供のために時間を使って出かけることは悪いことではありません。しかし、それが苦痛となれば子供にも伝わります。仕事を休んでまで、すべきことを後回しにしてまで、出かける必要はありません。できる範囲内と考えて、子供と一緒に遊びに行く感覚で楽しく出かけられるといいですね。

過程

特に工作の場合、子供が一生懸命作っている傍で「もっとこうしたら?」「ここはこの方がいい!」ついには「ちょっと貸して!」と親の方が夢中になってしまうこともありますね。もちろん、これは避けるべき。

子供のやる気を損ない、親が仕上げてしまう…完成度は高いかもしれませんが、子供は成長できません。成長しようとしている子供にストップをかけているようなものです。

制作過程では、子供が「やって!」と言ったとしても、方法を教えるだけでやるのは子供。それを忘れずに完成させたいですね。

片付け

自由研究で出るゴミや汚れ。面倒だなぁと感じながらイライラ親が片付ける。これは正解ではないでしょう。子供がやりたいと言って始めたことであればなおさら。片付けまでしっかり子供がするが当然です。手を貸すのは良いですが、子供が「片付けは親にやってもらう!」という考えを持つことは避けたいですね。

評価

子供が完成させたときには、おおいに褒めてあげましょう。仕上がりがどうであれ、頑張った姿を褒めてあげましょう。もっとこうしたら良かったのに…ちょっと雑じゃない?作ったはいいけど、使えるの?なんて非難は厳禁です。

褒めてもらえるからこそ、子供は自信を持てるようになります。その自信が次の制作意欲につながります。

褒めること。とても大切です。

まとめ

自由研究は、子供が満足できればそれでよし!基本はこれなのです。子供が成長できる絶好の機会。そう考えると、自由研究って面倒!大変!などと嫌な気持ちで迎える夏休みが避けられるのではないでしょうか。

気負いすぎずに楽しんで取り組むことができれば最高です。

子供の自由研究、楽な気持ちで応援してあげてくださいね!

Have a happy time!

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