【HSC子育て体験談】学校との付き合い方・親ができること

幼児期、いえ乳時期からHSC独特の気質が見られた娘。
今はその娘も18歳になりました。

我が家の場合、娘がHSCだと気づいたのは中学生になってから。
小学生の時期に…もっと早く気づいていたら…他にできることがあったかもしれない…と、つい色々考えてしまいます。

今回は、HSCの子育ての中でも「児童期」において親ができること
過去の経験を振り返りながらお話したいと思います。

現在HSCの子育てに悩んでいるママたちにとって、ヒントになることがあれば幸いです。

目次

HSCとは?

HSCとは、人一倍敏感な子供のこと。病気ではなく、特性として認識されています。
特に、怖い・痒い・痛い・悲しい・辛いといった事柄に対して敏感に反応する傾向にあります。
5人に1人いると言われるHSCは、決して珍しいものではありません。

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ネガティブなものではない

HSCは病気ではありません。
治療して改善されるものではありません。

でも、だからと言ってネガティブなものだと考える必要はありません

子供がHSCであるとわかったら、日常生活でほんの少し接し方を考えれば良いのです。

それはHSCに限らず、すべての子供に同じことが言えますよね。
天真爛漫で明るくポジティブな子供でも、時と場所によってはそのポジティブさを表面に出すべきではない場面があるはずです。元気で活発、おしゃべりが大好きな子供にとっては、落ち着いて静かにすべき場所は辛いはず。

人はみんな生まれ持った気質があり、それを活かせる場所があります

HSCだって同じです。
辛いと感じる場面は多いかもしれません。でも、HSCらしい特性を活かせる場所も道もあります
その点を考えれば、子供自身を認め、健やかに伸ばしていくことができるのです。

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HSCの子供にとって学校は辛いことが多い

学校は大勢の人が集まる場所です。人の些細な言動から心情を読み取ってしまうHSCにとって、脳も心も休まる暇はありません。また、学校では先生やお友達が大きな声を出す場面も多く、怒られている、怖い、そういった感情に押しつぶされそうになるのもHSCの特性のひとつです。

学校に居る時間過剰なストレスを感じます
親や先がそのような特質を知っているだけで、HSCが感じる負担を軽減することはできるでしょう。

まずは、親が「我が子にとって学校は辛い場所」になりがちだと理解してあげることが、子供を守る第一歩になることは覚えておきたいですね。

HSCだからと言って、必ずしも学校=辛いというわけでもありません。
子供の様子を見ながら判断してくださいね。

HSCの子供が学校で辛くなりやすい場面とは

親がいつも見守ることができない学校生活。だからと言って先生任せにするのではなく、どんな場面で辛くなるのかを知っておくことは大切です。帰宅した子供が悲しい表情を見せたり、学校での出来事を話してくれたとき、どんな状況で辛くなったのかを具体的にイメージして対応できます。

「○○しなさい」などの命令口調

先生が生徒に要求する場面は多々あります。「宿題を出しなさい」「給食を残さず食べなさい」こういった「○○しなさい」という命令口調は珍しいことではありません。多くの子供が流してしまうことでも、HSCの場合は「怒られた」「怒鳴られた」と受け止める傾向にあります。

先生が怒ることに敏感

宿題を忘れた、物を壊した、人に意地悪をした等で、自分ではなくクラスの友達が先生に怒られることがあります。自分は怒られていないのに、友達が怒られている場面を見るだけで、辛くなってしまうのもHSCの特性です。

大きい声が怖い

先生が生徒に対して大きな声で説明をする場面。小学校では多いですよね。これもまたHSCにはストレスになります。クラスの子供たち全員に聞こえるようにという意図があってのことですが、話の内容ではなく、声そのものに恐怖心を感じるのです。

友達同士の喧嘩が辛い

友達同士が言い争いをしたり、喧嘩をしたり…という場面。男の子同士なら、取っ組み合いの喧嘩になることもあるでしょう。当事者以上に悲しく辛い思いをしてしまう…泣いている友達がいたら本人と同じ気持ちになって泣きたくなってしまう…。感情に敏感なHSCですから、悲しい気持ちを想像してしまうのです。

仲間外れだと感じやすい

仲良くしたいと思っている好きな友達が自分以外の子と仲良くしている場面。いつも仲良くしている友達が他の友達と遊んでいる場面。友達は何とも思わずとっている行動でも、仲間外れにされているのかな、嫌われているのかな、と想像してしまいます。

学校に対してHSCの親ができること

学校がストレスになるからと言って、毎日親が付き添っていくことは難しいものです。
子供も、そんなことは望まないはず。

では、学校に対して親は何ができるのでしょう。
自らの経験から、親としてできることをいくつかお話します。

学校に理解・協力を求める

子供が一日の大半を過ごす学校。残念ながら、HSCについて詳しく知らない学校の先生は少なくありません。まずはHSCという特性があること、我が子がその特性を持っていることを学校に話し、理解してもらうことが大切です。

特に担任の先生は、教室で子供を叱ったり、大きな声を出すことは通常のこと。他のお友達に対して叱る場面でも、HSCは自分のことのように受け止め、恐怖心を抱いてしまうことを知ってもらいましょう。

「○○しなさい」という命令口調、「それはダメ」という否定口調、語尾のイントネーションにも敏感です。可能な限り気を付けてもらえるよう話して損はありません。

また、万が一そういった場面が生じたときには、なぜ怒ったのか、何に対して怒ったのかを説明する等、子供のストレスを緩和させる対応も必要です。HSCは先生のそういった言動もしっかり見ています。うやむやにして流すことは避けるべき。そのような要望も伝えておくと安心です。

保健室など気持ちが休まる場所を確保してもらう配慮もお願いできるといいですね。

休息は必要・無理をさせない

時々は、学校に行きたくなくと言うこともあるかもしれません。
そんなときは、心の休養として、思い切って休ませることも大切です。

「学校は1日も休んではいけない」という考えを持っている人なら、まずはその考えを改めることが必要かもしれませんね。

熱がある、怪我をした等、見た目にわかる症状がないと、ついつい「行けるでしょう」と思ってしまいがち。でも、ストレスは目に見えないうちにどんどん悪化します。心の病気になってしまう前に、ときどき休息させる時間を作りましょう。

「休んでもいいよ」と言うことで、子供は安心感をおぼえます。パパやママが自分のことをわかってくれている、困ったときは相談しよう、そんな関係性を築くことにもつながります。

低学年など、まだ幼い子供の場合は疲れていることに自分自身が気づけないことは多いもの。子供の様子を見たり、日常の出来事を話す時間を作る中で気づいてあげたいですね。

子供を否定しない・共感する

学校から帰った子供が「先生に叱られた」「友達に嫌なことをされた」など、不満を訴えてくることがあります。そのような時、「気のせいじゃない?」「気にすることないよ」と子供をなぐさめるつもりの発言が、逆効果になる可能性があります。

否定するのは厳禁。
励ます、慰める、その前に、まずは聞いて共感してあげることが大切です。

「それは辛かったね」「そんな悲しいことがあったんだね」
そのような言葉がけで元気になることも少なくありません。

困ったときは学校に相談を

子供が学校生活の中で嫌だと感じることがある、行きたくないと言うなど、細かいことでも学校に相談することはおすすめします。

今時代、モンスターペアレントなどと言う言葉があり一歩が前に出ないという人もいるかもしれません。しかし、学校に対して無理難題と言うのとは違い、子供のことを相談するのはモンスターペアレントではありません。

相談するして学校側の理解が深まり、協力が得られ、子供が学校に行きやすくなることに越したことはありませんよね。

伸ばしたい!HSCのポジティブな面

辛い場面が多いHSC。しかし、HSCだからこその優れた面もたくさん持っています。
ネガティブな方だけに目を向けて悩まずに、良い面を伸ばすことに目を向けてみてください。子供がのびのびと育ち、また親も気持ちが軽くなるでしょう。

人の気持ちに共感できる

HSCは人の気持ちに敏感です。悲しい子がいれば一緒に悲しみ、寂しい子がいれば気づいて寄り添ってあげられます。人の表情をよく見て敏感に反応し、細かい気配りができるHSC。優しく思いやりが深いのは素敵な力です。

深い関係性を作りたがる

広く浅くではなく、狭く深い人間関係を作りたがるHSC。自分が仲良くしたい相手には好かれたいと思いますし、その関係性を大切に発展させたいと考えます。相手を裏切る行動はせず、気の合う友達を大切にします。

真面目すぎるほど真面目

完璧主義というほど真面目。色々なことに一生懸命です。人の言うことは真面目にとらえ、真面目に考えます。だからこそ辛くなる部分もあるのですが、誠実であると捉えましょう。責任感が強く、面倒見が良いところにもつながります。ルールも大切にするので、学校生活では先生に怒られることが少ない傾向にあります。

想像力が豊か

様々なことに対し、イメージを膨らませるのが得意です。ネガティブなイメージが膨らむと辛くなりますが、ポジティブな方向でも素敵な力を発揮するでしょう。物を作ったり描いたりする芸術性センスもあります。

このようなポジティブな面を伸ばせば、素敵な人生になるはず!そういった面に目を向けて、子供が自分自身に自信を持てるように促していけるといいですよね。

まとめ

残念ながら、HSCの特性については知識がない先生、周囲の親たちが多いのが現実です。まずは親が子供の良い面に目を向けることが最優先。学校が辛いと感じている場合は、親と学校が協力し合いながら子供の成長を見守ることが必要です。

親は1人で悩みを抱えず、学校や市の相談員さんなど、様々な機関に積極的に相談を持ち掛けるのも良いでしょう。私の場合は担任の先生だけでなく、教頭先生、教育委員会の相談員、スクールカウンセラーなどに何度も時間を作ってもらい話をしました。学校が好きになるという結果には至りませんでしたが、HSCという特性を持つ我が子との向き合い方をしっかり考える結果には結びついていると感じています。

5人に1人と言われるHSC。現在HSCの子育てに悩んでいるママにとって、少しでも参考になれば幸いです。

Have a happy time!

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